スポーツのあなぐら

主に野球のデータ、ドラフトについて書きなぐるブログ。更新頻度は気まぐれ

ドラフト「一番人気」のおさらい ③分離から再び統一・競合の時代へ(2005~)

再び12球団が競合する可能性の出てきた2005年以降。

2005年高校生
辻内崇伸 1 1 2 巨人
片山博視 1 1 2 楽天
陽仲寿 0 2 2 日本ハム

高校生と大学・社会人の分離ドラフト初年度。
巷では「辻内世代」と称された年だったが、
競合はこの3人で6人が単独指名、当の辻内は2球団止まり。
大豊作年と見るか、ただの本命不在と見るかは今でも評価の分かれるところだろう。

2006年高校生
田中将大 1 3 4 楽天

前年とは打って変わって単独指名は前田健太だけ。
一番人気は田中で、二番人気が堂上直倫(セ3)、
三番人気が増渕竜義大嶺祐太という結果になった。
二番人気が野手とはいえ、この中で大当たりが一番人気と単独指名なのが面白い。
前田単独は誠意の賜物なのだろうか。

2007年高校生
佐藤由規 4 1 5 ヤクルト

ある意味一番の「問題だらけ」な年。
4球団競合(セ1、パ3)の中田翔が一番人気ということにされているが、
現実の入札は由規のほうが多く、中田は二番人気だった。
ドラフト評論家にとって一番人気は現実に行われた入札の結果ではなく、
自分の頭の中にある主観で決めるものらしい。
全球団が自分の見る目に従えということか、
あるいはセリーグ中心の一番人気は一番人気とは認めないということか。
残る2球団は唐川侑己で競合、この年の高校生は全球団が競合した。

2007年大学・社会人
大場翔太 3 3 6 ソフトバンク

高校と同じく、BIG3と前評判の高かった大場、長谷部康平加藤幹典に全球団が入札。
ただし加藤が単独指名のため全球団競合とはいかなかった。
この年からは外れ指名も入札・競合になったが、
外れ1巡では篠田純平服部泰卓に3チームずつが競合した。
大社の1巡指名選手は壊滅的とすら言える外れ年で、
3巡以下でどれだけおいしい選手を確保できるかという年になった。

2008年
松本啓二朗 2 0 2 横浜
大田泰示 1 1 2 巨人
野本圭 1 1 2 中日

ドラフト直前での大田プロ志望、田沢純一NPB拒否など紆余曲折の末、
2球団競合が3人という結果に。
この年も1位指名が全体的に大外れといっていい状態の反面、
3位以下に当たり選手がそこそこいる。

2009年
菊池雄星 3 3 6 西武

1000人の招待客を入れるようになったこの年、
前評判だけで見れば筒香嘉智、今宮健太今村猛も競合しておかしくない年で、
むしろ菊池にずいぶん集中したほうだと思う。他6チームは全て単独指名。
チームの強化を優先するか、(候補に詳しくない)一般ファンの目を優先するか、
その選択をより迫られる時代になったということもあるかもしれない。

2010年
大石達也 3 3 6 西武

一般のファンの人気なら圧倒的に一番だった斎藤佑樹を押さえて
同じチームの大石が一番人気。斎藤は二番人気(セ1、パ3)だった。
単独指名は澤村拓一大野雄大の2人。澤村の逆指名があったとはいえ、
前評判だけならもう少し単独指名が増えてもおかしくはない年だったが。
1位指名の現状の結果は単独指名2人と外れ外れの山田哲人が圧倒している。

2011年
藤岡貴裕 1 2 3 ロッテ
高橋周平 2 1 3 中日

菅野智之が事実上の逆指名をしたこともあってか、
一番人気はこの2人。日本ハムが特攻した菅野が三番人気となる。
今のところ単独指名4チームのうち3チームが当たり選手なのに対し、
外れ1位の5人は6年目にして既に4人がNPBから離れている(うち高卒3人)。
それにしても、入団拒否というノーリターンを覚悟で向かった日本ハムの勇気はいいが、
そのリスクを他球団にも強制しようとするドラフト評論家たちの姿勢はいかがなものか。

2012年
藤浪晋太郎 2 2 4 阪神

二番人気は東浜巨(セ1、パ2)、三番人気は森雄大(セ1、パ1)が2球団、
単独指名は福谷浩司、前年拒否した菅野智之とアメリカ行きを表明した大谷翔平
この藤浪を最後に、1位入札のセ・パ対決はパリーグが8連勝中である(2017年時点)。
そしてこの年から徐々に、単独指名狙いの公言に対して
よりくじ運に自信のあるチームが割って入るという戦法が見え始める。
ということは運に自信があるのはパリーグ、運がないのはセリーグなわけで・・・。

2013年
松井裕樹 2 3 5 楽天

3年時の甲子園出場はなかったが前年の甲子園を沸かせた松井が一番人気。
二番人気は大瀬良大地(セ3)、三番人気が石川歩(セ1、パ1)。
単独指名はパリーグ2チーム(吉田一将、森友哉)で、
どちらかというと大瀬良、石川に向かったチームは広島以外叩かれる傾向にある。

2014年
有原航平 3 1 4 日本ハム

一番人気は有原だが、セの入札が多い大学生投手であるためか
ドラフト評論家の脳内からは既に忘れ去られてしまっている。
競合は他には安樂智大(セ1、パ1)だけで、単独指名が6チームとなった。

2015年
高橋純 1 2 3 ソフトバンク

故障者続出もあって、より本命不在となったこの年の一番はこちらも夏故障に泣いた高橋。
二番人気は楽天とヤクルトがそれぞれ公言した平沢大河と高山俊で、
いずれもぶつけてきたロッテと阪神が交渉権を獲得した。

2016年
田中正義 2 3 5 ソフトバンク

故障癖が心配された田中正義に5球団が入札。
他は下位チームの単独指名が続く中で唯一柳裕也に2球団(セ2)が競合し二番人気となった。
単独指名に高校生が多かったためか、
2009年とは違いドラフト当時に単独組で叩かれたのは阪神だけだった。
この年は外れ1位指名の5球団が全て佐々木千隼を入札したが、
セ3、パ2とセリーグ優位の大競合を制したのはやはりパリーグだった。

2017年
清宮幸太郎 3 4 7 日本ハム

ファーストの清宮に高校生最多タイの7球団が競合。
外した6チームが全て安田尚憲と村上宗隆に向かっているので、
チームの将来のハイリスクを承知で長打力の獲得に賭けたということかもしれない。
残るチームは田嶋大樹と中村奨成に2球団ずつ、東克樹が単独指名で、
全12球団が競合とはならなかった。

まとめは次回。