スポーツのあなぐら

主に野球のデータ、ドラフトについて書いていくブログ。更新頻度は気まぐれ

2018夏甲子園を数字で簡単に見る

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今年で第100回目を迎えた全国高等学校野球選手権大会
満員札止めが例年以上に早かったそうで、
昨年の東京と並んで
高校野球の異常なまでの人気ぶりを示す格好になった。
そんな今回の大会はどんな大会になったのか、数字で簡単に見てみよう。

 

思ったほど打高投低にならなかった今大会

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今年は昨年以上に好打者、強打者が揃い
かつてない打高投低の大会になる、
という前評判だったが、
実際には昨年ほど打高投低にはならなかった。
今年のセンバツ大会のような、
1回戦と準々決勝以降で急激な打ちあいになるということもなく、
平均すると打高でも投高でもない大会で終わっている。

HRは2016年以前に比べるとやや多かったのだが、
それ以上に今年は三振の多さが目立つ大会と言えるだろう。
投手成績のほうはここに出していないが、
今年の奪三振率は6.88。
最近はほぼ6点弱から低い年で5.0強(2015年)と
年によってばらつきはあるものの、
今年はそれと比べて1点近く高い数字になった。
全ての三振を当然見ているわけではないので、 フライボール革命の副作用なのか、
見逃しが多かったのかなどは、これだけではわからない。

 

吉田投手の奇妙な特徴

そんな大会のある意味象徴的存在となったのが、
金足農の吉田輝星投手だろう。
決勝では予選から1人で投げぬいてきた疲労が限界を超えてしまったのか
大阪桐蔭打線につかまってしまったが、
それまでは高い奪三振率と少ない失点で
一躍今大会のヒーロー的存在となった。
吉田投手の数字をちょっと見てみよう。

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今大会の決勝以外の数字も出してみたのだが、
妙に気になるのが被安打の多さ。
準決勝まででも、奪三振率がかなり高いわりに
1イニング1本近い数のヒットを許している。
当てられるとヒットになりやすい球筋なのか、
金足農業の守備力があまり高くなかったのか、
理由はわからないがちょっと変わったデータだと思う。
なお秋田大会では被安打は多くなかった(43回被安打26)。

一躍ドラ1有力候補にまで名前が挙がるようになった吉田投手だが、
プロ志望届は出すだろうか。
奪三振能力が高く、スタミナもあるのが証明された反面、
プロに進むかどうか関係なく、
これまでの蓄積から5年10年先まで投手寿命が持つかどうかが
心配になってくる選手でもある。
果たしてどういう決断になるか。